無線マルチホップネットワーク
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近年、電波到達範囲外との通信が不可能であるというワイヤレス通信の物理的限界を打破する技術として、
ユーザの端末を中継ノード(ルータ)として使用する無線マルチホップネットワークが注目を集めている。
無線マルチホップネットワークはイーサネットや無線LAN基地局等のインフラストラクチャを
必要とせずに無線で端末同士を直接接続できるように構成されるネットワークの事である。通常の無線LANネットワークにおいては各端末を結びつける
固定の基地局の整備が必須であるが、無線マルチホップネットワークではこのような基地局の整備が不要となるため、基地局が存在しない場所においてもネットワークを利用可能となる。
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無線マルチホップネットワークの実用化に向けては、解決すべき様々な技術課題がある。この技術的課題の一つに伝送段数の増加に伴いスループットが大きく劣化する点があり、
特にTCP を用いた場合にはその劣化が甚大であることが知られている。この問題を解決する為に、RTTを短くするプロキシ型TCPや、当研究室で提案している方式を用いて性能向上を図り、
また複数のTCPセッションが存在する際に、そのセッション毎の公平性向上を目指し研究を行なっている。
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