高速TCPはロス率の低い環境では従来のTCPとの公平性は考慮していないが,帯域遅延積の低い環境では従来TCPでも十分に帯域を利用できることから,
従来TCPとの公平性を考慮して設計されている.よって,青色の領域で表される高速TCPと従来TCPとの公平性の研究は行われているが,様々な高速TCPが提案されているにも関わらず,
赤色の領域である高速TCP同士の公平性に関する研究は今まで行われていない。
しかし、これらの高速TCPはすでにMicrosoftのOSであるWindowsにはCompound TCP(CTCP)が、LinuxにはCUBICがそれぞれデフォルトの輻輳制御として実装されており,
現在のインターネット上でも利用されている。そこで、高帯域遅延積環境における高速TCP間の公平性を評価する必要があると考えられる。
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